2008/05/20

Re: 検索語数の重要性

#某上場会社グループが開設しているSEO 関係のブログに、わびしい気持ちにさせられるエントリーを発見したので軽く突っ込んでみよう。このエントリーがきっかけで先方に注目が集まったらヤだな。弱いものイジメとかいわないように。

検索語数の重要性」というタイトルで蘭OneStat.com の発表をマクラに説き起こしているのだが、そのリンク先がなんと2004年2月のリリース。一階層あがって"Press Room" を見れば2007年10月の数字が発表されていることに気づくだろうと思うのだが、基礎的な情報収集能力に欠けているのだろうか。

参考までに2007年10月時点では、1語で検索する人の割合は15.2%まで下がり、2語が31.9%、3語が27.0%となっている。



6語以下は省略。気になる方はOneStat.com のサイトで直接確認していただきたい。なお、欧米系の言語では日本語での1語、2語の感覚と比べて多くカウントされる傾向にある、ということに留意する必要がある(……ということが元エントリーに書いてないといけないわけだ)。

せっかくなのでもう少し。



この図は「インターネットマガジン」2006年3月号の特集「ロングテール化するNet広告(PDF ファイル)」の38ページに掲載されたもの。同じOneStat.com の数字を用いながら、検索語数が増加していくようすをグラフ化している。今どきロングテールも流行らないが、まあ2年以上前に出たグラフということで紹介しておく。

*関連するエントリー:

2008/05/18

米国向けLive Search を日本国内から体感する方法(あるいは、検索エンジンはいかに国別サイトへリダイレクトするか)

SEM に携わる関係者や、検索に関する動向に興味のある方にとっては「米国向けに先行して実装されることの多い最新機能を確認しておきたい」というニーズも強いことだろう。その点、www.live.com へアクセスすると(URL はそのままで)日本向けにカスタマイズされたコンテンツが表示されてしまうLive Search については、どこまで進化しているかを体感できないでいる人も多かったのではないか。

そんな方に朗報。"Live Worldwide" のページから「米国(英語)」を選択することで、米国国内向けに提供されているLive Search を利用することができるようになった。



例えば上記は米国向けのLive Search で"New York Traffic (ニューヨークの道路状況)" と検索してみたところ。渋滞の状況が赤〜緑で表示されるとともに、事故やイベントによる通行止めの情報が地図上にマップされている。ちょっと気の利いた機能だと思うがいかがだろうか。

*実際には、たとえばIP による所在地判別などは日本国内のIP アドレスからではうまく動かないため、残念ながら現状のLive Search の面白さをフルに体感できるわけではない。とはいえ一部だけでも「意外に悪くないかも」と思わせるものがある。肝心の検索精度についてはまた別の話だが。


国別サイトへのリダイレクト

上記"Live Worldwide" に関する情報はSearch Engine Land の"How Search Engine Redirect Users To Country-Specific Sites" (検索エンジンはいかにユーザーを国別サイトへリダイレクトするか)と題したまとめ記事から。米Yahoo! が英国からのアクセスをuk.yahoo.com へリダイレクトするようになったことをきっかけに書かれたものだ。

記事中では英国からのアクセスを各検索エンジンがどのように処理しているか、を解説している。日本のユーザーも例えば「www.google.com 」へアクセスしたら「google 日本(www.google.co.jp)」へリダイレクトされた、などの経験を日常的にしていることだろう。これらの処理や、検索結果や広告の表示がどうなっているか、というあたりが平易な英語で書かれているので、興味のある方には一読をおすすめしたい(技術的に詳述したものではない。為念)。

この国別サイトへのリダイレクト、英語が得意でない大多数の日本人にとって便利な仕様だといえよう。一方で米国と同じ英語圏である英国(やカナダ、等々)のユーザーにとっても、米国内から発信される膨大な情報に埋もれがちな自国発の情報をうまく拾いだすことが可能となるため、利便性は高そうだ。例えば記事中でも触れられているように、英国と米国で指すスポーツが異なる「football 」(英国ではサッカー、米国ではアメフト)という単語にどのような検索結果が求められるか、ということを考えてみるとよい。


*関連するエントリー:

2008/05/14

ブラウザによるURL の補完

某所にて、とあるサービスのプレゼンを受けていた時のこと。「実際の画面を見せますね」といいながらブラウザのURL 欄(Firefox でいうロケーションバー、Safari でいうアドレスフォーム)に「http:// 」から手入力をされたので驚いた。参考までに以下にSafari のヘルプを示すが、

ブラウザによるURL の補完に関するSafari のヘルプ

こちらにあるとおり、Internet Explorer も含めた現在の主要なブラウザは「アドレスの主要な部分を入力すると、残りの部分が自動的に入力」されるようになっている。たとえば、
「http://www.cats.com」にアクセスするには「cats.com」と入力します。
といった具合。必ずしも「http://〜 」から打つ必要はないわけだ。当たり前だと思っていたが、意外に知られていないのだろうか。ちなみにプレゼン担当者はインターネット関連の外資系企業で社長を歴任されてきた方であり、決してリテラシーは低くないはず。

何でもまず検索する時代になって、URL を直打ちすることも減っているとは思う。が、こういったちょっとしたTips がどこまで普及しているかによって、例えば「canon.jp 」「panasonic.jp 」といった表記でURL をマス広告上に記載することの評価も違ってくるのではないか。機会があればブラウザまわりのあれこれについてアンケートをとってみたいものだ。

#久々の更新ながら小ネタ。まじめな話は気長にお待ちを。