「日本語スペルチェック」、「表記のゆれ」の2つの日本語検索機能を強化(Yahoo! 検索スタッフブログ、6/23)
「表記のゆれ」といってもピンとこないかもしれませんが、表記のゆれとは、「引越」「引っ越し」といった同じ意味をもつ語だけれど、表記が異なっている状態を指します。
(中略)
今回のリリースでは、「表記のゆれ」を含める検索機能の精度を高め、通常の検索でも自動的に「表記のゆれ」を含めて検索されるように改良しました。(以前は、検索オプションでのみ利用可能な機能でした。)これにより、表記のゆれのために、キーワードに一致しなかったページも検索されるようになります。
……本件、どういうわけかあまり話題にならなかったようだが、特にカタカナのキーワードや、送り仮名が複数パターン存在するキーワードについて、順位の変動(多くの場合、下降)が起こったものと推定される。ちなみに今回、対象となったのは「カタカナのゆれ」「送り仮名のゆれ」「異体字のゆれ」「代用漢字のゆれ」とのこと。6月下旬あたりにYahoo!検索での順位が下降した場合は、今回の事象に巻き込まれた可能性を疑ってみる必要がある。
なお、表記のゆれを含めて検索結果を返しているかどうか確認するには、検索結果ページ下部に「日本語表記のゆれ(例:「引越」「引越し」「引っ越し」)を含めて検索しています」の表記があるかどうかを確認すればよい。
さて。
このように「表記のゆれ」の代表例として扱われ、本エントリーのタイトルにも配置した「引越し」を扱う業者のサイト。これまでは表記のゆれへの対応に各社が腐心してきたわけだが、今回の変更によってどのような影響が出ているのか、ぜひヒアリングしたいところだ。参考までに「腐心」の例として、以下のサイトをあげておこう(画像はGoogleによるテキスト版のキャッシュ)。
ちなみに元のページはフレームを使用していて、上掲スクリーンショット内のテキストは<noframes>中に記述されたもの。一般のユーザーが目にする表記は「引越し」で統一されているようだ。URL は下記。お手数だが貼り付けて確認していただきたい。
http://www.2626.co.jp/index2.html
行為の是非についてはノーコメント。ただ、今回のような検索エンジン側の進歩により、サイト運営者も瑣末事にとらわれず、本質を追求することにパワーを使えるようになるわけで、過渡期における事例として記録しておきたい。