2008/01/20

「業界人間ベム」(g-yokai.com)

ADK の有志が立ち上げたネット広告関連のブログ「業界人間ベム」が好調のようだ。子どもの頃、夕方に再放送されていた「妖怪人間ベム」を見て育ち、「♪闇に隠れて立ち小便〜」などと替え歌を歌っていた人間としては、懐かしさとともに(ドメインの選び方を含め)うまいな、と思わされたが、エントリーもさすがに興味深いものがつづいている。

業界人間ベム ロゴ

タグラインには「ハヤクネット広告業界人間ニナリタイー」とあるが、プロフィール等の諸情報から推測される書き手は、総合広告代理店に身を置きつつ早くからインターネット広告に取り組んできた例の人たちだと思われる(ベロO駄さんでは?)。ナリタイも何も、という感じだが、むしろサイト名の英訳「Neo Interactive Agency Founder BEM 」が彼らの志をよく表しているのではないか。

直近のエントリー「『ブランディング』とは何か」ではネット専業系の広告代理店に対して、
従来のある意味やりっぱなしの広告で、どんな表現(メッセージ)やどんなメディアによる接点が、売りに結びついたかの検証がほとんどできない(しない)文化で育った人だけでなく、日々広告のROIを追求されつつも、クリエイティブとは呼べないようなテキスト広告でも、どんなフレーズやワードにはクリックが多く、アクイジションするかを体験している人が、メッセージの表現の仕方を拡張していくことにすごく期待する。
といったエールが送られている。逆も真なりで、伝統的な広告代理店が蓄積してきた広告に関する理論や知見は、当然インターネットにおいても活かせる部分があると思われる。また企業のマーケティング活動においてインターネット広告だけで完結することはほとんどない(ついでにいうと広告だけで完結する部分もない←これも重要)以上、狭い範囲のROI にとらわれるのではなく、中長期かつ全体的なキャンペーン設計のあり方を学ぶことは、SEM を含めたネット系のプレイヤーにとって意味のあることだろう。

いわゆる伝統的な総合広告代理店がインターネット広告を自家薬籠中のものにするために何を考え、どう取り組もうとしているかがうかがえるこの「業界人間ベム」、業界全体にとって有益な試みではないだろうか。ADK インタラクティブの横山隆治氏が書いた「究極のターゲティング—次世代ネット広告テクノロジー」を読んで感じたものが、そのままウェブに引っ越してきた印象を受ける。

究極のターゲティング—次世代ネット広告テクノロジー究極のターゲティング—次世代ネット広告テクノロジー
横山 隆治

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#この本、ストレートに「行動ターゲティング」という語句を書名に入れるだけで、もっと評価された/売れたのではないかと思うのだけど……


こまかいことをいうと、文中に機種依存文字の「まるいち」「まるに」などが使われているためMac OS で閲覧すると別の文字に化けていて、根っからインターネットの人ではないのだな、と思わされるが、そこは愛嬌というものか(O駄さん、機会があればお伝えいただきたく)。

機種依存文字による文字化け

今後も「業界人間ベム」たちに期待したい。

2008/01/17

Yahoo! or Ya-Hoo?

Yahoo! ならぬ「Ya-Hoo! 」というブランドをご存じだろうか? すわパクリか、と思えばさにあらず、1944年からテキサス州で営業をつづけてきた由緒あるパンの製造元なのだそうで。インターネットの波には乗り遅れてYahooBakingCo.com なるドメインでサイトを運営しているが、写真を見る限り、どの商品も悪くなさそうだ。(経由:Search Engine Land )。



Yahoo! とYa-Hoo! は末尾の感嘆符まで含めてよく似ており(両社を分かつのはハイフンのみ)、実際のところCNET によれば、1996年から1997年にかけて両社の間で商標に関して争われていたそうだ。寡聞にして知らなかったが、和解に至った後、Ya-Hoo! はYahoo! に広告を出稿し(ややこしい……)、Web サイトでケーキの注文を獲得したりしていたとのこと。

#このネタと直接の関係はないが、米Yahoo! Inc. のSunnyvale 本社に併設されたスポーツジムの受付に「Ya Who? (あなた誰?)」と掲げられていたことを思い出した。

2008/01/02

Yahoo! JAPAN のトップページ刷新とブラウザ判別

かねてから予告されていたとおり、2008年1月1日にYahoo! JAPAN のトップページがリニューアルされた。基準となる横幅の拡大と、2カラム(列)から3カラムへの変更、Ajax によるインタラクティブなコンテンツの表示などが一般的なポイントであろう。業界的には、サービス開始以来のこだわりであったディレクトリー部分の非表示、バナー広告の大型化などが目につくが、
検索窓を大きくし目立たせることで、キーワードを入力しやすくして検索の利便性を高めました
という点もおさえておきたい。冬休みが終わって通常の生活/ビジネスに復帰したところで、検索動向(ボリューム、検索種別など)にどのような変化が出るか、要注目。

Yahoo! JAPAN 新年ロゴにも注目

さて、このリニューアルに関して「ブラウザ判定(しかもダメダメ)しているYahoo! Japan - WebStudio」というエントリーがはてなブックマークの人気エントリーにあがっている。ブックマークコメントで「あー、確かにcaminoだと簡易版になってる」とあったので確認してみたところ、確かに以下のような簡易版のページが表示された。



Camino はFirefox と同じ「Gecko 」レンダリングエンジンを用いつつ、Mac OS X に特化し、美しいユーザーインターフェースを実現したWeb ブラウザ。現在のバージョンは1.5.4 で、特にβ版という訳でもないため、これがはじかれてしまうとすれば残念ではある。念のため、Yahoo! JAPAN が公表している推奨環境は以下のとおり:
  • 新しいYahoo! JAPANトップページをご利用可能な環境は、次のとおりです。
    Windows
    * Internet Explorer 5.5以上、6.x、7.x
    * Firefox 2.0以上
    Macintosh
    * Safari 2.x
  • JavaScriptが無効に設定されていると、新しいトップページの機能の一部をご利用いただけません。



#謹賀新年。久しぶりのサイトの副題に合ったトピックで2008年をスタート。本年もよろしく。