2013/01/16

市長は「白票」…湖南市長選挙の“本当の”勝者とは?

最近、トンデモない分析記事がしれっと公開されていて驚くことが多い。I袋先生なら「大人なのだから見てみぬふりをしましょう」とスルーを推奨されるのだろうけれど、たとえばコレ↓
最大与党は「白票」…衆議院選挙の“本当の”議席数とは?
棄権と無効票を合わせて「白票」と定義するという雑な前提のもと、計算結果を延々と書き連ねている。当然ながら本来の白票(投票所へ足を運び、何らかの意思を表示している)と棄権(投票所へすら行っていない)では政治への関与姿勢がまったく異なるわけで、これをひとくくりにしては民主主義も何もあったものではない。やれやれ……

ところで、この記事のリンクに「これはおもしろい。国政政治家すべてが心に刻まなければならない数字ですね」とのコメントを付記してFacebook へ投稿した御仁を発見してしまった。プロフィールを見ると、この方なんと滋賀県湖南市の現役市長なのだとか……


プロフィール写真はアレだが、2004年4月から現職なのだそうで、地元では支持されているということだろうか。投稿自体もおそらく悪意はないのだと思う。ただ、どうも気になったので、2012年10月に行われた直近の湖南市長選挙の投票結果を確認してみた。
当日の有権者数41,813人に対して投票者数は期日前・不在も合わせて20,900人。投票率49.98%! そして237票(投票者数と開票結果合計の差分)が無効票と思われるので、上掲の記事の定義に従うと「棄権20,913+無効票237票=21,150票」が「白票」となる。つまり、

市長に当選したのは……「白票」!?

「国政政治家すべて」に加えて、地方政治家も心に刻んでいただくということでいかがだろうか。