2007/04/30

ユーザビリティと3D

たまには基本にかえろう、ということで、ヤコブ・ニールセン博士のユーザビリティに関する書籍を読み返していたりする。1995年に運営を開始したJakob NielsenのAlertboxから「ユーザビリティの改善に役立つ50のコラムを厳選し、まとめた」というふれこみのこちら:

ヤコブ・ニールセンのAlertbox -そのデザイン、間違ってます-ヤコブ・ニールセンのAlertbox -そのデザイン、間違ってます-
Jakob Nielsen 舩井 淳 奥泉 直子

RBB PRESS 2006-07-12
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上記画像には写っていないが、私の手元にある書籍の帯には「Google は騙せてもユーザは騙せない」とある。小手先のSEO に走るスパムチックなWeb サイト(あるいはSEO 業者)がこれまでユーザーに劣悪な経験を与えてきた様を、少し露悪趣味的に風刺しているのだろう。実際にはSEO とユーザビリティは通底する部分も多く、特にHTML がデザインのための言語だと誤解されていた1990 年代後半〜2000年代初頭において、ユーザビリティを学ぶことでSEO のスキルも上がった時代、というのが確かに存在した。

ということで同書には、「フレームが(おおむね)ダメな理由」のように時代を感じさせるコラムから、「ユーザインターフェースとしてのURL」「リセットとキャンセルボタン」のように現在まで輝きを失わない(そしてまだまだ理解・実践されていない)真実まで、懐かしく、かつ改めての勉強にもなる内容が盛り込まれている。基本的にはすべて上記「Alertbox 」に現在も掲載されているものなので、お金をかけたくない向きにはサイトでの閲覧で済ませることも可能だが、書籍として一覧性のある形でまとまっていることのメリットもあるだろう。

そんな訳で、書籍をぱらぱらとめくっていて見つけたのが「2D は3D よりすぐれている」という1998 年のコラム(サイトでも読める)。「画面もマウスも2Dのデバイスだ」の一文が効いている。山下たつを氏がFPN のセカンドライフ礼賛記事つっこみを入れているのを見て、たつを氏が本質を理解していることを実感すると同時に、基本というのはそう簡単には変わらないということを再確認した次第。

#あー、基本に帰ろうといっても「bttb」みたいなのはもちろんNG。
#いま確認すると「リニューアル中です。しばらくお待ちください。」と出るが、
#たぶん二度と復活しないんだろうな……

ついでなのでセカンドライフまわりについて少々。個人的にセカンドライフにピンとこないのは、洋モノくさいデザインを生理的に受け付けないのと、独自アプリケーションであるところ、ユーザーもたいしていないのに企業の論理が先行しているところ、などが原因だろうか。3D の仮想空間も、そのうちGoogle がブラウザの中で動くオープンなものを出してしまうのでは、という気がしなくもない。ちょうどGoogle maps でそれまでプラグイン でしかできなかったスクロール機能をあっさりやってのけたように。

#もちろん実現するのはYahoo! でもMS でもかまわないし、
#バランスや保有するコンテンツとの親和性を考えればむしろそちらを期待したいが、どうか。