2005/01/31

Lynxユーザーの受難

スラッシュドットジャパン経由で「Boing Boing」より、
Jailed for using a nonstandard browser
A Londonder made a tsnuami-relief donation using lynx -- a text-based browser used by the blind, Unix-users and others -- on Sun's Solaris operating system. The site-operator decided that this 'unusual' event in the system log indicated a hack-attempt, and the police broke down the donor's door and arrested him.
スマトラ沖地震を支援するために寄付をすべく、Solaris上でテキストブラウザ「Lynx」を使って支援団体のサイトへアクセスしたら、運営者にクラッキングとみなされて通報され、警察に逮捕された(!)という記事。詳細には未だ不明の点も多いようだが、ぶっそうな話だ。

このLynx、Googleの「Web マスターのためのガイドライン」では
Lynx などのテキスト ブラウザを使用してサイトを確認してください。サーチ エンジン クローラがサイトを見る際、そのほとんどが Lynx のような見方をします。
と紹介されている。私も記述確認のため時々Lynxを使用するので、他人事とは思えない。知らないUser Agentだというだけで通報されてはたまらない。そのうち、クローラーを巡回させているだけで告訴対象になったり!? やれやれ……

2005/01/27

社長もすなるblogというもの

これはまた、なかなか微妙な……。CNET Japan より、
グーグル内部者のブログが一時停止に--問題修正後に復活
Jenは、「Ninetyninezeros」(「googol(10の100乗)」の言い換え)と名付けたブログのなかで、世界で最も注目を集めながらも、内情はあまり知られていないテクノロジー企業Googleの内情を、従業員の立場から驚くほど率直に記述している。
……社会人として、また会社人として、やるとマズイことがいくつかあって、「職務上知りえた機密を社外に漏洩すること」などもそのひとつだろう(レベルはあるだろうが)。

#私も率直にいって、書きたいけど書けないことは山ほどあり、
#そこはぐっと我慢しつつ、誰でも見られる場所に置かれている情報から
#いかに楽しんでもらえる小ネタを拾うかに心を砕いている。
#「SEM酒場」というとおり、本ブログが、酒の席で交わされるような
#「役に立たないが、なんとなく楽しめる」ものになっていればよいのだが。

社長blogが流行っているのは、ひとつにはまず、自分の書いたものに全責任を持てる立場だからだろう。また、blogという率直になりすぎる仕組みの中でバランスを取りながら発言していくことは意外に難しいと思われるし、そこで経営者としてのバランス感覚や判断力がモノをいいそうだ。件のG社社員は今月17日に入社したとのことで、G社が外部に発信してゆきたいメッセージということについて、心底から理解できてはいなかったのではないか。IPO後には株主への責任も、より重くなっているわけだし。今後、Jen氏が節度を持ってGoogleで過ごしてゆくことを祈念したい。

蛇足。問題のブログのテンプレートは、本ブログと色遣いがちょうど反対だ。

#さらに、ぜんぜん別件だがそういえば、
#グーグル広報Sさんのブログは今年に入ってから更新されてないな……(ぼそっ)

2005/01/24

汝、デスクトップ検索を語るなかれ

このF社が提供するコラムは当たり外れが激しく、バクチのような面白さがあるが……
Google デスクトップサーチの登場による検索エンジン業界の変化
デスクトップサーチの特徴を一言で言えば、「自分のパソコンの中にあるテキスト情報をすべてデータベース化している」ことだ。これまで OS に備わっていた全文検索機能が一回一回文字列を検索していたのに対して、デスクトップサーチは検索対象のテキスト情報を「事前に」データベース化しておき、そこから検索を行う。
……今回の文章は「ハズレ」のほうだな。事前に索引(インデックス)を作っておいて検索をかける、というアプローチは、Mac OS 8.5に搭載されたSherlockでアップルコンピュータが実現している。1998年あたりだったはず。直前で「OS」の例としてMacintoshを出すのなら、それくらいは知っておいてほしいところだ。
このデスクトップサーチは非常に便利であり、一度インストールすればアンインストールされることがあまりないと考える。この「アンインストールがされない」というポイントは重要である。
おいおい、それはただの印象では。いきなりポイントにするな。Google以外のデスクトップ検索も使ってから書いてくれ。

だいたいデスクトップ検索の(検索エンジンにとっての)キモは、「ローカルPC内/Webを問わず関連性の高い文書を抽出して提示することによるユーザーへのメリット提供」→「(常用されることによる)検索エンジンとしてのシェア拡大」→「そこへ広告を配信することによる広告主/検索エンジン側のビジネスチャンスの拡大」だろう。SEOしか知らない担当者から見るとこういう発想になるのかな。そこは興味深いような、そうでないような。

2005/01/23

Stingのコンサートに行ってきた。

昨夜、妹から電話があり、急遽Stingのコンサートへ行くこととなった。場所は武道館、17時開演。会場には40代のカップルが目立った。Stingといえば私が洋楽に親しみ始めた頃にはすでに押しも押されぬ大スターであったし、POLICE時代から考えればもう20年以上も第一線で活動してきたことを考えれば不思議ではない。

席は2階で、かなり後ろの方ではあったが正面がよく見える位置。ほどなく始まったコンサートの内容は彼のヒット集に近く、シングルでヒットした曲はほぼもれなく演奏されていた。POLICE時代の曲も、私が知っている範囲で4〜5曲はあった。コンサート本編のラスト(ロクサーヌ)やアンコールの締めくくり(見つめていたい)など、逆にここ十数年の活動は何だったのかと心配になるくらいだ。ステージのセットはシンプルだったが、スクリーンに映写されるクリップは凝っていた。

個人的には「English man in New York」が非常に懐かしかった。父の転勤に従って北陸に引っ越した一時期に抱えていた違和感に近いものであると感じ、また「Be yourself, no matter what they say...」の歌詞はその後も支えにもなってきた。今回は少し速いテンポでの演奏だったが、楽しめた。


……これで終わると単なる鑑賞記なのでそれらしい話を追加。ひところGoogleにおいて「ホスティング」という単語は「ホ」+「スティング」として認識されていたため、「スティング」で検索するとSEOを施した「ホスティング」関連のサイトが上位に表示されるというひどい時代があった。現在は認識がかわったためそのようなことはないが、カタカナの語句について慎重な扱いが必要である状況は現在でも散見される。

2005/01/21

JWord が Firefox に対応……で?

脱力系ニュース、とでも言おうか……
JWord(日本語キーワード) - ニュース・お知らせ
検索ナビゲーションサービスJWordが、インターネットのホームページを閲覧するための無料Webブラウザソフト「Firefox」に対応し、ご利用いただけるようになりました……

もともとFirefox のロケーションバーには Google の I'm Feeling Lucky™ 検索が統合されている。わざわざFirefoxをダウンロードする層と、これまでJWordをインストールしてきた(もしくはあらかじめインストールされていた≠利用してきた)層には重複する部分が少ないように思われるがどうなのだろうか。

なお上記リリース文ではFirefoxの利用者を1,600万人としているが、SpreadFirefoxを確認すれば1月20日時点で1,900万人の利用者がいることは容易にわかるはず(百歩ゆずって15日時点のキャッシュを見ても1,800万だ)。手を抜きすぎの感あり。

2005/01/17

OR検索の上手な使い方

ふだん、検索の際にはツールバーもしくはブラウザの検索窓から入力することが多く、なかなかGoogleのトップページにはアクセスしない。久しぶりに開いてみると、「スマトラ地震・津波 関連情報」が掲載されていた(もしかしたらけっこう前からかもしれない)。

関連情報として掲載されたリンクがすべて、GoogleニュースもしくはWeb検索結果へのリンクであるところがGoogleらしい。と同時に、検索語に「OR」が上手に使われている点に目を引かれた。たとえば「Google ニュース日本版 検索結果」といった具合だ。(*念のため、「or」は「~または~」を意味する検索式)

中級以上のインターネットユーザーであれば、除外したいキーワードの前に「-」をつけるだとか、ひととおりの検索式は理解していると思うが、意外に使えていないものだ。使いこなしの実例を思わぬところで見かけて、あらためて勉強になった。

#ちなみに上記の津波関連情報ページ、Google.comのものと比較してみても興味深い。

【追記】
初出時、検索式が小文字で「or」となっていたが、正しくは大文字の「OR」であるため、修正を行った。 (2005/01/18)

2005/01/15

長男命名「Yahoo」…ネット交際で結婚、感謝の印

SANSPO.COMより、
長男命名「Yahoo」…ネット交際で結婚、感謝の印
ロイター通信によると、ルーマニア・トランシルバニア地方の夫婦が、昨年暮れに生まれた男児に「Yahoo(ヤフー)」と名付けた。地元紙によると、この夫婦はインターネット上で知り合い、3カ月のネット交際を続けた後、結ばれた。このためネットへの感謝の印として、世界的に知られるネット検索大手ヤフーと同じ名前を付けることに決めた。
日本で同じことが起こるとすれば「鈴木エキサイト」とか、そんな感じだろうか。それにしても、名前には最後の「!」(感嘆符)まで含めてほしかった。父親は「ネットは自分の人生にとって重要な“指針”だから」とコメントしているが、ぜんぜん意味が分からないよ……

2005/01/13

NAVER、1月末に日本語での検索サービス終了……本国では依然好調

#謹賀新年。

韓国発の検索サービス「NAVER」が1月31日をもって日本語での検索サービスを停止すると発表した。
検索サービス終了のお知らせ
ご愛顧いただきましたNAVER「検索サービス」は誠に勝手ながら、2005年(平成17年)1月31日をもちましてサービスを終了させていただくことになりました。

正式サービスは2001年4月からだったがほとんど浸透しなかったようで、一般にはNAVERといえば無料で利用できる「NAVERブログ」提供元としての印象が強いかもしれない。個人的にも、韓国企業とのビジネスに関わっていた時期に公開されたサービスだったので、根付かないままサービス終了にいたったことに感慨深いものがある。

一方、韓国では検索エンジンとして依然好調のようだ。注目されなかったが、Yahoo! Desktop Searchのリリースと同じ10日にNAVERもデスクトップ検索ツールを公開している。(経由
NHN joins desktop search competition (The Korean Herald)
Windows 98以上に対応ってのがすごい。

また上記によれば、韓国最大のコミュニティポータル「Daum」も今年中にデスクトップ検索に参入するとのこと。こうなってくると気にかかるのは、日本で独自にサービスを展開する検索ポータル各社(特にgooあたり)の動向だが……