2004/07/28

中島らもが死んだ

悲しい夜だ。
中島らもさんが死去−小説や劇団などで活躍
まもなく、この記事よりもまともな、痛みの伝わる追悼文が書かれ、地を覆うだろう。

天国でもよい酒を、そしてすべての気持ちよいものを。乾杯!

殿堂入りするGoogle

休暇で間があいてしまったためにかなり前の記事になるが、Google Blogより
Racking Up An Honor
なぜか取り上げているサイトが少ないようなので。

創立から5年、The Computer History Museumに立ち上げ当時の自家製サーバーラックが収蔵されるまでに。
a do-it-yourself contraption which was one of about 30 in our fledgling company's first data center back in prehistoric, mist-enshrouded 1999. A few specs: each tray contained eight 22GB hard drives and one power supply, and the rack itself required no fewer than 86 hand-installed cooling fans
だそうだ。それが今や、とまさに隔世の感。

#そして自分の来し方、行く末を思う。

2004/07/16

Browse by nameの頭文字

明日、会社で使えるムダ知識。
Googleツールバーに「日本語ナビ」機能
なおこの機能は、Googleツールバー英語版では「Browse by name」の名称で呼ばれる。
「日本語ナビ」ヘルプページのファイル名が「bbn_help.html」となっているのはこのため。

YELLOW PAGESの優位性

少し前のコラムなのだが、誰も言及していないようなのでメモがわりにポスト。AdAge.comから、
ONLINE YELLOW PAGES BEAT SEARCH ENGINES LOCALLY

いわゆる紙の電話帳がオンラインで展開するに際して有利な点として上げられているのが、ブランド名が深く浸透している、リアルの広告出稿時に営業マンが広告主と信頼関係を構築済みである、等々。日本の状況とも共通する部分があるかと思う。

2004/07/14

ナルシストOddpost

海外の検索エンジン業界では、企業買収の動きが活発だ。
Yahoo! Mail強化に向けOddpostを買収
ウェブベースで動作するメールアプリケーション「Oddpost」の開発元である米Oddpostは9日、同社が米Yahoo!に買収されたことを発表した。今後、Oddpostの開発チームはYahoo! Mail製品の開発業務に携わるとのこと。
Oddpostはウェブベースのアプリケーションでありながらドラッグ&ドロップが可能で、RSSを介して最新記事を取得できる点などに特色があったようだ。

なお、ポータルにとってのメールサービスの重要性については、井上俊一さんの「メールサービスとサーチエンジンについて考える」がひじょうに示唆に富む。一部だけを引用するのが難しいため、ぜひ全文を読んでほしい。

さて、Oddpostのサイトを見るとTestimonials(お客様の声)が掲載されている。かなりの件数があるが一番下までスクロールすると、
OK, that’s enough human feedback. We all know that what really matters is what Google thinks of Oddpost.
という文言とともに、Googlismへのリンクが。Google大好き、でも自分自身がもっと好き、という感じだろうか。Yahoo!傘下でもがんばってほしい。

#Googlismについては「Google を遊び倒す(前編)」なども参照のこと。

2004/07/13

Blogger T-Shirt

Google関連のニュースを2002年からクリッピングしている、安藤幸央氏のGoogle Weblog (Japanese Version)に「Google ストア、リニューアル」とあったので見に行ってみた。
http://www.googlestore.com/

リニューアル前がどのようなつくりだったか記憶していないため、違いがよくわからないというのが正直なところ。ただ、入り口が「北米/南米」と「アフリカ、南極、アジア/パシフィック、豪州、欧州」のふたつに分けられており、後者を選ぶと「http://www.google-store.com/」(←ハイフンに注意)へ移動する。

両者を見比べると、特にアクセサリーなどはアメリカ向けサイトのほうが品数が多いようだ。例えば「Google Blinky Pin」は「アメリカ以外向け」サイトでは取り扱いがない。ちなみにこのピン、実物はキラキラと発光してなかなか美しい。

ところで。こんなものを見つけてしまった。
Blogger T-Shirt
ほしい、かも。

#ちなみに安藤氏も、4月からBloggerでブログを構築しているようだ。
#「安藤日記

2004/07/06

Daumの会員数

Daumとパワードコム、Cafesta運営の新会社

来た、Daum。もともとアバターなどは韓国で流行したものだし、この手のコミュニケーションポータル運営のノウハウは、間違いなくDaumのほうが持っているだろう。ちなみに本件に関して、Digital Chosun(朝鮮日報日本語版)が「DAUM、日本ポータルサイト「カフェスタ」買収に着手」のタイトルで6/28に報じていた。さすがに早い。が、「有線網事業者」などの中国語と見まごう妙な日本語はいかがなものか。もしかして自動翻訳?

そうそう、本件に関するパワードコムのプレスリリースには、
韓国No.1ポータルサイトを運営するダウム社は、ブロードバンド先進国である韓国において、平成7年の設立以来、コミュニケーションサービスを中心としたポータルサイトを構築・提供し、既に会員数6,500万人を擁しております。
とある。多すぎるのではと思ってDaumの企業概要(英文)を確認すると、会員数はやはり3,500万人とのこと。それはそうだろう、韓国の人口は2000年末で4,725万人。全人口を越える会員数がありうるものか(日本における各宗教の信者数を合計すると、日本の人口を超えてしまう、という話を思い出した)。

MSN Sandboxに関する誤報

Internet Watchから、
Microsoft、新たな検索エンジン「Sandbox」をプレビュー

しかしこの記事、Internet Watchらしくもなく事実誤認が多い。ほとんど誤報といってよい。
米Microsoftは、MSNで採用する予定の新たな検索エンジン「MSN Sandbox」の技術プレビュー版を公開した。
……いや、先に発表されたMSN Search Technology Previewを含め、開発中の技術を公開する、というスペースが「Sandbox(砂場)」だろう。ネーミングからして「面白そうでしょう? 遊んでみてね」ぐらいの意味をこめているはずだ。

【追記】
6日23時過ぎの時点で、該当記事が削除され、上記のURLがNot Foundとなっていることを確認した。さすがに訂正ですむレベルではないと判断したようだ(しかし、メディアとしてそれでよいのだろうか……)。

Spotlightの目指すもの

先日、少々言及したAppleの「Spotlight」に関し、HotWiredに記事が上がった。
次期マックOS X『Tiger』の新ツール:ハードディスク内の全情報を検索する「Spotlight」
テクニカルな解説記事ではなく、ジョブズ氏が語った内容と、それに対する識者からのコメントで構成されている。気になったところとして、

ジョブズCEOの見方によると、ファイルやフォルダの階層構造は、オフィスでの書類整理に着想を得た、退屈で時代遅れのモデルだという。電子メールやウェブサイト、画像や動画など、日々新たな情報の集中砲火を浴びるコミュニケーション時代の今、簡単に検索する方法があるのに、わざわざファイルを整理したいと思う人などいるだろうか? 見つけられさえすれば、どこに保存してあっても構わないのではないか?


というのだが、これはGmailの発想(Search, don't sort)に通底するものがある。最後の一文だけを取り出せば、Gmailに言及しているのかと勘違いしそうだ。出発するフィールドこそ異なれ、両者が十年後、最終的に行き着こうとするところは同じなのかもしれない。

2004/07/05

UKWizz-英国に特化した検索エンジン

eMediaWireの記事より、
The UK has a new player in the search engine field. The name... UKWizz

この記事では、英国の検索ユーザー向けに特化したUKWizzという検索エンジンが紹介されている。Alistair McIntyreというスコットランドのデザイナーにより、2003年から開発が進められていたものだという。

とりあえずどんなものか、と「football」で検索してみる。精度についてどうこういう段階にはないが、まずは無事にサッカー関連のページが表示されている(ご存知のとおり、英国と米国では「football」の指すスポーツが異なる)。ちなみにGoogleでは、NFLが1位に表示されるなどアメフト関連のページが幅を利かせている

こういった取り組みも、ある種のローカルサーチといえるだろうか。だが、記事が指摘するとおり、「The big question is, does the Uk need a new search engine.」というあたりがこの検索エンジンの成否の鍵だろう。いや、皮肉や冗談ではなく。

2004/07/04

まちBBSの背後には

明日発売のAERAに、2ちゃんねる関係の記事が掲載されている(P35「さらば、2ちゃんねる」)。ライブドア(それこそ旧「オン・ザ・エッヂ」)が2ちゃんねるの買収に興味を示しているやら、そのあたりも気にはなるが、本ブログ的なポイントは

地域ごとの掲示板「まちBBS」は、東京・恵比寿のNHN Japanが、サーバーを無償提供している


というところ。「このNHNは、世界有数の韓国巨大企業グループ、サムスンともつながりのある会社だ」とも記述されている。先日、フォローしてゆきたいと書いたばかりだが、それこそ意外なところで根を張りつつあるらしい。詳しい方には旧知の事実なのだろうが、しばらく韓国関連の情報から離れていて、びっくりした次第だ。

「京ぽん」ことAH-K3001V

5月にPHSを買い替えた。京セラ「AH-K3001V」、いわゆる「H"」(エッジ。いま話題の、近鉄買収候補企業の前身とはまったく関係なし)である。おそまきながら使ってみた感触など。

それまでのH"端末になかったスマートなデザインもポイントが高いが、やはり重要なのは「第三のブラウザ」ことOperaを搭載している点だ。Cookieが保存でき、JavaScriptも実行可能、QVGA(240×320ドット)液晶との組み合わせにより、通常のPC向けウェブサイトの閲覧がほぼ問題なくできる。横スクロールが出ないようレイアウトを調整する「スモールスクリーンモード」で画像表示をoffにして閲覧すると、本当に快適かつ実用的だ。

なにをかくそう、本ブログの記事修正も電車内からPHS経由で行ったことがある。ほんとうにあっけないほどふつうに、Bloggerのダッシュボードにアクセスし、作業することができる。入力の不便さがあるため長い文章を編集することはやりたくないけれど、簡単な文言修正や他ブログの閲覧に限れば、ほぼ問題なく利用できている。皆さん、アクセス元のUser Agentに「Opera」とあればそれは私かもしれません(正確には「Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; KYOCERA/AH-K3001V/*.*.*.**.*/*.*) Opera 7.0 [ja]」となるようだ。長過ぎ、ややこし過ぎ)

なお、2ちゃんねるなどではエッジフォン→「味ぽん」と略されるそうで、この端末は「京セラの味ぽんだ」というので一部で「京ぽん」と呼ばれていたらしい。「京ぽん」と検索して京セラの商品説明ページが1位に表示されるGoogle、やはりすごいとしかいいようがない。YSTでも、一応スクロールなしの3位に表示されてはいるが、次期MSNサーチではなぜか、ミツカンの味ぽんページがトップに表示される。うーむ。

2004/07/03

気がつけばNAVER

熊ブログに
Overture、韓国最大のポータルから契約獲得
とあったので、「おやDAUMか、なつかしいな」と詳細を見ると、Overtureのサービスを採用するのはNAVERである由。いつの間に首位が入れ替わったのかと調べてみると「ポータルサイトの優劣を左右する付加価値サービス——韓国でHOMPYが人気」という記事がひっかかった。いわく、

特に全国民の半分以上が会員と言われる無料メールとコミュニティーが中心のポータル「DAUM」は、「NAVER」に次ぐ2位に順位が下落、何か新しいサービスを取り入れなくてはとあせっている。NAVERが昨年から知識検索という会員同士の質問と答えを投稿型オープン辞書にして検索に追加したためだ。


なるほど、不勉強だった。そういえば確かに、日本のNAVERでも知識検索(知識plus)を強く訴求していた。運営元のNHN Japanは最近、積極的にプレスリリースを発行しているが、日本での知名度を考えるとつい後回しにしてしまい、自社サイトではほとんど取り上げてこなかったし、そもそも韓国市場がどうなっているのかの研究を怠っていた。今後、少しフォローしていったほうがよさそうだ。

2004/07/01

Sherlock追想

Mac OS Xの次期バージョン「Tiger」が来年前半にも公開されるとのこと。水面下で激しい競争のつづくデスクトップ検索に関し、Appleからの回答として「Spotlight」が発表されている。
Mac OS X Tiger:Spotlight
単なるファイル内容の検索だけでなく、ファイルのメタデータ検索を並行して行う、とのこと。期待して待ちたい。

さて、デスクトップ検索の話題が出るたびにいつも想起するのが、Mac OS 8.5に搭載されていた「Sherlock」。とにかく起動が高速であり(なにせFinderから「ctrl + F」を押してコンマ数秒)、かつタブを切り替えるだけでファイル検索とウェブ検索を行き来できるなど、快適かつ便利なアプリケーションだった。

ウェブ検索はいわゆる原始的なメタ検索といったかたちで、複数の検索エンジンからの結果をまとめて表示してくれた。プラグインを追加することでGoogleなどデフォルトの検索エンジン以外も対象に加えられたので、当時はGoogleとInfoseek、Yahoo!をオンにして使っていた。Overtureの前身であるGoTo.comのプラグインも入っていた記憶がある(さすがに常用はしなかったが)。

#現在、RSSリーダーは「パラボナミニ」を使っているのだが、
#インターフェースはなんとなくSherlockに似ているかもしれない。
#例えば、実際のページ閲覧をブラウザにまかせるあたりなど。

ただ、Mac OS 9でSherlock2にバージョンアップするとなぜか動作に軽快感がなくなり、次第に使わなくなった。回線状況が急速に改善された時代でもあり、ふつうにブラウザから検索してもストレスを感じなくなったからかもしれない。

今回のSpotlightはあくまでローカルPCのファイル検索にとどまるのかもしれないが、Sherlockを超えるユーザー・エクスペリエンスを与えてくれるであろうことを希望してやまない。