2004/06/29

Local Matchに見る発想の違い

米Overture Servicesが新しい広告プログラムを開始した。
Overture、地域指定プログラム「Local Match」開始
先行するグーグル「アドワーズ広告」のローカルターゲティングと比較すると、両社の発想や姿勢の違いがうかがえて興味深い。

ローカルターゲティングはアドワーズ広告の中で機能する、いわば出稿地域制限の仕組み。これに対しLocal Matchは「スポンサードサーチ」とはまったく別個の広告プログラムとして展開される。

またアドワーズ広告のローカルターゲティングが閲覧者のIPアドレスをもとに表示を制御するのに対し、OvertureのLocal Matchは、指定されたエリアに関連する語句を自動的に拾い出し、キーワードとの組み合わせ(フレーズ)を用意し、該当のフレーズが検索された際に広告を表示するという。
(参照:SearchEngineWatch

そしてLocal Matchのもうひとつのポイントとして、広告をクリックしても直接広告主のサイトへ移動するのではなく、「Locator Page」と呼ばれる中間ページが表示される点が注目される。このページには社名(店名)や連絡先、地図などが掲載されているが、出稿者のページではなく検索ポータル側のコンテンツとして提示される。この件に関して井上俊一さんいわく

中小企業はウェブサイトを持たないのでOverutureが代わりにホスティングしてあげる必要がある。


とのことだが、これを「これまで出稿できなかった中小企業を取り込むための仕掛け」ととらえると、Local Matchの評価は変わるのではないだろうか。個人的には「iタウンページ」的な広告をYahoo!などの検索ポータル上で展開できる点、面白く感じている。

FeedBurnerを導入

以前の記事FeedBurnerについて「日本語が通らないので、まだ使えない」と書いた。今日「風の便り」氏がFeedBurnerを取り上げられておられるのを見かけて「サイト名に日本語が含まれると、フィードのURLが化ける」旨コメントを書き込んだところ、タイトルとURIを適当に英語に変えれば利用可能との返信をいただき、さっそく導入。



いかがでしょうか。右側メニューにも追加しています。

2004/06/28

監視の進むインターネット

少し前の記事ですが、HotWiredより、
インターネット監視が進む各国の状況をレポート

うーん、いろんなやり方があるものだな、というのが正直な感想です。特定サイトへのアクセス遮断、などはよく聞く話ですが、

修正済みミラーサイト。ウズベキスタン政府当局は、サイトを遮断するという露骨な方法よりも、好ましくないとみなすコンテンツを修正あるいは削除する方法を選んだ。ウズベキスタンのウェブサーファーがこうしたサイトのアドレスを入力すると、オリジナルのサイトを編集したもの、いわゆる「修正済みミラーサイト」が表示される。


などは、その手間を考えるとふつうは実行しませんよね。その言語で記述されたページがまだまだ少ないからできること、なのではないでしょうか。

2004/06/22

Time Stampの謎

Blogger関連です。

いくつか記事をあげてみて、「posted at」の時刻がずれることがあるようで気になっていたのですが、どうやら謎がとけました。このTime Stampは実際に記事をpostした時刻ではなく、ダッシュボードから「Create New Post」を選択した時刻が記録されるようですね。

このぐらいの長さのトピックならいいのですが、長めの文章などを書く際には、時刻のずれが大きくなってしまいます。解決策としては、まずテキストエディタで文章を書き上げてからpostする、とか……しかしBlogの手軽さが損なわれるようでイマイチですね。書くスピードをあげる、というのも題材によって限界があります。

いちおう、ダッシュボードの「More Post Options...」から時刻を変更できるのは知っていますが、できれば使わずにすませたいですね。回避策はないものでしょうか。ご存知の方がいらっしゃればご教示ください。

2004/06/21

「一捜(Yisou)」登場-いま中国が熱い、のか? 

Yahoo!中国の新検索エンジン「一捜(Yisou)」
先週とり上げたGoogleのBaidu.com出資につづき、中国がらみのニュース。ネタ元はWebmasterWorld

情報をコントロールしたい中国政府にとって、ウェブ検索はありがたくない存在といえます。2002年9月には、中国国内からGoogleへのアクセスが遮断されたこともありました。現在でもGoogleは中国に法人を立てず、事務所も置いていませんね。

#前職の某通信社では中国国内に
#4拠点(+香港に1拠点)を置いていましたが、
#報道統制にかからないよう記事内容に最新の注意を払い、
#当局とも定期的に会食していたことを思い出しました。

Yahoo!であれGoogleであれ、ビジネスの市場として中国を無視するという選択肢はありえないでしょうが、距離のとり方がひじょうに難しいと思われます。Googleの場合、単なる中国ビジネスの難しさというだけでなく、ウェブの本来持つ自由に関わる部分での摩擦といえますからなおさらです。中国のインターネット市場には「火薬庫」のような緊張感を感じます。

最後に、一捜(Yisou)のヘルプページのURLをつけておきます。「中国語に直すとあの単語はああなるのか」と興味深いものがあります。
http://help.yahoo.com/help/gb/yisou/


2004/06/17

Alexaに見る中国のインターネット事情(?)

Google、中国の検索大手Baiduへ出資

このネタ(↑)自体はWebmasterWorldで一週間以上前から話題になっていたものですが、正式にリリースが出るのを待って記事にしています。自社サイトには裏付けのないものは基本的に載せませんが、個人のブログだと他のサイトの記事を引用できたり、噂レベルでも言及できたりと、楽に更新できていいですね。

さて、AlexaのGlobal Top 500を見ると、7位のBaidu.comを含め、上位10位までに中国のサイトが5つランクインしています。中国のインターネット人口はすでに日本を抜き、米国についで世界第二位とのことですから特に不思議ではありませんが、各国のセキュリティ意識の違いも影響しているかな、という気がします。つまり中国人は自分のブラウザがAlexaへ情報を送っていても気にしないか、そもそもそういった機能について知らないのでは、ということです。米国あたりでは個人情報に関して神経質な人も多いようですし、Spy-Ware検出ソフトではAlexa ToolbarはAd-Wareに分類されていたりしますが。

#本日ハ休暇ナリ。

2004/06/15

Amazonの子ども向け「spot」

下ネタです、朝からすみません。

Amazon search engine fingers G-Spot

Amazon.co.ukのToysセクションで「spot」を検索すると興味深い結果が、という記事。検索エンジンマーケティングとはあまり関係がありませんが……

#EURO 2004のせいで(?)二日酔い気味。

2004/06/12

Atom or RSS

グーグル、RSSのサポートを再開か--方針転換を検討中
だそうです。

まずBloggerユーザーとしては単純に、多くの読者に効率的にアプローチできることが重要となりますので、RSSでフィードができるようになればうれしい、といえます。が、webそのものの発展を考えれば、より発展性があり整合性のとれる規格が普及することを望みたいと思います……微妙ですよね。

#ちなみに本サイトのAtomフィードはこちらになります。

Bloggerのヘルプを見ると、RSSでフィードしたい場合には「FeedBurner」をすすめる、と書かれていますが、実際に試してみると日本語が通らないので、まだ使えないですね。他に「2rss.com」などがありますが、無料版だとrss中に広告が含まれてしまいます。まあ、ぼちぼち進めていきます。

なぜBloggerか

ブログといえば日本ではMovable Typeが全盛だが、あえて今回、Bloggerで立ててみた。理由としてはやはり、Googleが提供しているツールだから、ということにつきる。彼らがBloggerを通じて提供しようとしている価値は何なのか、実際に使うことで多少なりとも見えるのではないかと考えた訳だ。なにぶん動かし始めたばかりでまだお伝えできるようなものはないが、わかったことがあれば随時ポストしていきたい。

ちなみにGoogleは5月10日にBloggerの機能拡充やインターフェース刷新を行っている。機能面では、モブログ(モバイルからのポスト)を可能とするメールでの更新機能や、これまでなかったのが不思議な「コメント」機能が主なところになるが、インターフェースも(かるく触ってみたことのある以前のバージョンと比較して)格段に使い勝手が向上している。テンプレートもきれいなものが数多く用意されている。とりあえず現在の状態までもってくるのに数時間しかかかっていないので、ブログをたてるまでの垣根は低いと思われる。ただしドキュメントは基本的に英語なので、多少なりとも英語読解力がないときびしいかもしれない。

不満に思う点も現時点でいくつか見つかった。まずカテゴリー分けができないこと。次に、これはBloggerというよりホスティング先のBlogspotの問題になるが、画像やcss/jsファイルをアップできないので、置き場所を別途確保しなくてはならないこと。本ブログでは現状、cssが切り出せていないため、htmlの<head>部分が異常に長くなっており、見づらいことこの上ない。

ブログの特長ともいえるトラックバック機能も実装されていない。今回、本ブログではHaloscanから機能を追加してトラックバックを実現させているが、うまく機能するかどうかは慎重に見守る必要がある。また、ページタイトルが必ず「サイト名: 記事タイトル」の順番で記述されてしまう点も不自由だ。

#Haloscan導入に際しては、「風の便り」氏の
#「BLOGGER でブロッグ」を参考とさせていただいた。

最後に小ネタをひとつ。米Google社員が日々の生活について語る「Google Blog」が5月10日に開始され、不定期に更新されている。こちらも当然ながらBloggerで構築されているので、興味のある方はどうぞ。
http://www.google.com/googleblog/

デスクトップ検索Tukarooの恋心

Ask Jeevesがデスクトップ検索のTukarooを買収
ということで、Tukarooのサイトは既に閲覧できなくなっているのだけれど、現時点ではGoogleキャッシュでひととおり内容が確認できる。Tukarooは自社のデスクトップ検索技術を、

Tukaroo — a new, ready-to-ship, software technology that does for the desktop what Google did for the Internet.
(超訳:Tukarooは、Googleがウェブ検索でやったことを、デスクトップ検索の分野で実現する)

と説明していて、Googleへの敬意とシンパシーがかいま見えるように思う。2002年創立と非常に若い会社だった訳だが、今後、Ask Jeevesの中でどのように進化してゆくだろうか。

……というように、自社サイトには掲載できない小ネタや感想などを、時間の許す範囲で記述してゆくのが本ブログの当面の目標。レイアウトも少しずつ変えていきます。よろしくお付き合いください。

SEM酒場、本日開店。

検索エンジンマーケティングその他に関する、某A社のKによる冗語。
*当然ながら某A社としての見解ではなく、個人の発言とご理解ください。